イロラ小学校の訪問記の前に
フィンランドについての豆知識ですが、フィンランドの面積は、日本とほぼ同じ広さで、約34万㎢(日本は約38万㎢)、人口は約532万人(日本は1億2700万人)。
人口のあまりの違いにびっくりしますが、大学まで学費が無料や、妊娠から就学前の子育て支援であるネウボラなど言わずと知れた北欧福祉国家ですよね。
(この人口で国が成り立つんだなあ、と何度も滞在中思っていました。
たぶん、いろんな部分で無駄な部分をそぎ落とし、それにかかるお金など本当に必要なものだけを追求する精神があるのだと思います。)
また、ノキアやマリメッコ、イッタラなど日本でもおなじみの世界的にも競争力のあるメーカーやデザインブランドがあります。
フィンランドへは、日本の三都市から毎日、フィンランド航空が就航しています。
フィンランドの首都 ヘルシンキですが、本当に人が穏やか。機嫌がよさそう。表情に切羽詰まっている感を漂わせている人がいないのです。(あくまで私の個人的な印象です ^^)
街の雰囲気も至ってシンプル。道路も日本のように隅々までアスファルトで舗装されているわけではないのですが、「これでいいのだ!」という、必要以上の華美なことは何もいらないというフィンランドの人の心意気が伝わってきます。
だから、街を歩いているだけで、そのシンプルだけどおしゃれな雰囲気に癒されて行くのです。
↓普通のビルですが、近くでこの建物をみると、極限までそぎ落とした潔さを感じました。
フィンランド ヴァンター市立イロラ小学校訪問の続きです。
まずは、ランチをいただきます。
今から、食堂に入るメンバーをパソコンで入力します。
ランチルームからは外の風景をのんびり眺めることができました。
濃厚な飲むヨーグルト(無糖)のような飲み物。フィンランドではどこの家庭でも飲むそうです。私も味見をしましたが、体によさそうな味、美味しかったです。
この日のメニューは、マカロニのトマトソース煮込みでした。魚、肉、ベジタリアンの3種類があり、美味しかったです。副校長先生によると、ヴァンター市の小学校の給食費はフィンランドの中でも安いので、とてもシンプルなメニューが多いのだそうです。
この、ライ麦クラッカー美味しかったです。ホテルの朝食でも、レストランでも出てきます。食物繊維たっぷりですよね。これも私は遠慮なく、沢山取ってガツガツ食べてしまいました。
副校長先生にランチを食べながら、いろいろお話を聞きました。
年間行事は?
クリスマスパーティー、春のお祝い(イースター)、
復活祭の集まり、冬の運動会(クロスカントリー競争、そり、スケート)、生徒委員会のバレンタインデー、学習の喜びの日(年2回)、規模の小さい全校集合の行事(演奏、歌、生徒委員会の投票、委員長の発表)、ユニセフの募金の為の散歩(散歩コースを一周まわると1€募金される)などがあるそうです。
PTAは親が絶対参加?
たぶんフィンランドと日本では成り立ちが違うと思うが、フィンランドは基本、PTAは、ボランティア。フィンランドは共働きがほとんどなので、ボランティア参加でも、「どうしても行かないといけないのか?」と聞かれることはあるそうです。もう少し、強制にしようかという流れにはなっているそうで、「日本は基本的に強制で、最近は共働きが多くなっているが、PTAの会議も平日に行われることが多く、仕事を休んで参加しなければいけない」と言うと、やはりフィンランドと日本ではだいぶ状況が違うのですねと先生はおっしゃっていました。
時間割は?
国家カリキュラムにより、一週間のコマ数は決まっている。
ただし、計算上のもので流動的です。いくつかの教科を組み合わせてする時もあるし、生徒とどの教科にするか相談したりもする。
登校時間は、8:15、9:00、10:00で日によってちがう。
一年生は一週間で19時間、2年生は20時間、3年生は21時間、4年生は22時間。
45分授業が基本だが、授業の時間帯は、
8:15~9:45(2コマ)→30分休憩→10:15~12:15(2コマ給食時間含む)→30分休憩
という中で、フレキシブルに授業内容が変わっていくということです。
先生の裁量にかなり委ねられていて、教科書もどの教科書を選ぶのか、教科書を使うのか使わないのか、先生自身が決めることができるそうです。
先生の力量がかなり試されますよね。でも、先生にとっては、自分の考え方や行動が生徒の手本になっているという思いがいつもあり、先生自身もつねに勉強だとおっしゃっていました。
宿題はある?
あるが、多くない。宿題を出さない先生もいる。
では、続きはまた、学校をまわりながらということで、「ごちそうさま!」です。
みんなお水が流れる返却コーナーにお皿を返していきます。なんだか、職場の食堂を思い出しました。